ジオパーク講演会が開催されました

 高山市では旧上宝村と丹生川村の一部地域を対象としたジオパーク構想が進められており、今回奥飛騨温泉観光協会主催のジオパーク講演会が2月20日一重ケ根公民館において開催されました。
 初めに飛騨山脈ジオパーク推進協議会の設立と取り組みについて、高山市環境政策部環境政策推進課の自然環境係の谷口主任より経過報告があり、昨年12月に協議会を設立し、今年中に全国の協議会に参加し、平成30年に認定を目指していることが報告されました。
 講演会は原山 智信州大学理学部教授より「飛騨山脈の成長と奥飛騨のなりたち」と題し講演され、奥飛騨は地質の宝庫であり、5億年前から現在に至る数々の地層が見られ、全国でも数少ない地域であることが語られ、梓川が高山市街地付近を経由し神通川へ流れていたことや、世界一若い花崗岩「滝谷花崗閃緑岩」・日本最古の化石「コノドント化石の発見」・笠ヶ岳の縞模様「火山活動と激しい浸食」・石灰岩や枕状溶岩「古生代のサンゴ礁」・火山泥流が生んだ大地「本郷河岸段丘」・恐竜時代の「手取層地層」等5億年に及ぶ時間を体感できる地域であることを話されました。
 斎藤武士信州大学理学部准教授は「活火山焼岳の火山活動と最近の噴気ガス観測について」と題して講演され、焼岳は約1万5千年前から活動を始めたまだ若い火山であり、活動も活発で明治40年から昭和14年まで毎年噴火活動を行っていた。水蒸気噴火について予測することは非常に難しいが、色々なデーターを取りながら異常時の把握に邁進したいと語られました。